史上初の快挙弾!叩きこんだ“スレッジ・ハンマー”

[ 2009年10月21日 22:27 ]

9回、逆転サヨナラ満塁本塁打放ち、雄叫びを上げ三塁を回る日本ハム・スレッジ

 【日本ハム9―8楽天】打った瞬間にわき起こった大歓声に後押しされるように、スレッジの打球は左翼フェンスを越えた。5―8の9回1死満塁。2球目をフルスイングし「頼むから(フェンスを)越えてくれ」と祈った。両こぶしを天に突き上げ、雄叫びを上げた背番号10は「大声を出し過ぎたよ」と枯れた声で照れ笑いを浮かべた。

 冷静な洞察力が、大一番での起死回生の一発につながった。相手の福盛とは今季初対決。ビデオで研究を重ね、自分の眼力を信じた。初球、狙っていたというフォークボールを空振り。「捕手のリードを見るとフォークボールとチェンジアップが主体だった。それを空振りした後なので、(逆に)真っすぐが来ると思った」。外角の直球一本に狙いを絞り「大当たりだったね」と興奮気味だった。
 梨田監督は「2001年の北川(現オリックス)の代打逆転サヨナラ満塁本塁打を思い出すような、まさかという気持ち」と、自身が近鉄をリーグ優勝に導いた日を思い出していた。
 日本シリーズ、プレーオフなど含めて、ポストシーズンでの逆転サヨナラ満塁本塁打は史上初。米大リーグ時代の愛称は“スレッジ・ハンマー”。来日2年目の32歳が、文字通り球史に刻む一打を“たたき出して”チームを勢いづけた。

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2009年10月21日のニュース