西武は11日、国内フリーエージェント(FA)権を行使してソフトバンクに移籍した山川穂高内野手(32)の人的補償として、甲斐野央投手(27)を獲得すると発表した。渡辺久信ゼネラルマネジャー(GM、58)は救援の強化が課題だったとし、「熟考した。いい戦力だと思う。現場も喜んでいた」と語った。
一度は日米通算163勝を誇る和田毅投手(42)の指名をソフトバンクに打診し、本人にも通達されたもようだが、方針が変わり甲斐野の指名に落ち着いた。渡辺GMは「(決断は)今日です。いろいろ選手を見ながら(球団内で)話をして決めた。真っすぐとフォークで打ち取ることができるライオンズにいないタイプの魅力的な投手」と期待を寄せた。
甲斐野は兵庫・東洋大姫路高から東洋大を経て2019年にドラフト1位でソフトバンクに入団した右投手。1年目から65試合に登板し、プレミア12日本代表に選出された。20年12月に右肘の手術を受けたが21年に復帰し、22年には自己最速の160キロを計測した。昨季は46試合で3勝1敗2セーブ、8ホールド、防御率2・53をマーク。ソフトバンクを通じて「ホークスには本当にお世話になり、感謝しかありません。僕を評価、指名してくれた西武にも感謝しています。これからもブレずに自分らしく頑張っていきたい」と意気込みを示した。