2022年9月30日に肺がんで死去した落語家、六代目三遊亭円楽さん(享年72)の一周忌法要が25日、前橋市の曹洞宗鷲霊山釈迦尊寺で営まれた。長男で声優兼落語家の会一太郎(35)ら親族や弟子の約15人が参列。故人が眠る墓前を清め、花や線香を供え、しみじみ手を合わせた。
晴れ男の円楽さんらしく、青い空と白い雲が鮮やかな秋晴れのこの日、故人の墓前には色とりどりの花と線香が供えられた。
命日の5日前に営まれた一周忌。午前11時頃、故人が眠る菩提寺、釈迦尊寺に長男の一太郎や円楽さんの妻、留美子さんや弟子の楽大らが到着。
同寺の山﨑奎一住職が開始時間を勘ちがいする〝アクシデント〟もあったが、予定通り11時半から法要が始まった。
本堂の祭壇に置かれた円楽さんの位牌を前に山﨑住職と英俊副住職の親子2人でお経を読み上げ、参列者は次々に焼香を行った。
その後、弟子らが清めた墓前に花を供え、それぞれが線香を手向けながら円楽さんに思いを馳せた。
複数の関係者によると、親しい関係者のみの法要となり、いつもと変わらぬ穏やかな空気が流れていたという。また、円楽さんが亡くなってから1年の間には、多くのファンが墓参りに訪れた。日本テレビ系演芸番組「笑点」などで国民に慕われた故人だけに、2度、3度とやってくるファンや故人がCMキャラクターを務めていた日本香堂「毎日香」の線香で手を合わせる人もいた。
一途に落語を愛し、多くの人の心に優しい光を灯した円楽さん。今も空の上から温かいまなざしで見守っている。
★10月は偲ぶイベント多数 ゲートボール大会も復活
10月は円楽さんを偲ぶイベントがめじろ押し。3、4日には故人がアイデアを出し、今年で37回目を迎えるゲートボール大会が4年ぶりに長野・渋温泉で開催。同7日には前橋市の県公社総合ビルで円楽さんの兄弟子の三遊亭好楽(77)らが出演する追悼落語会、同12日には東京・国立演芸場で故人に弟子入りしたことがある伊集院光(55)や日本テレビ系「笑点」メンバーの三遊亭小遊三(76)、林家たい平(58)が登場する「円楽を思い出す会」が開かれる。