(セ・リーグ、阪神0-3巨人、3回戦、阪神2勝1敗、8日、甲子園)「0」と「o」。スコアブックを付けるとき、各イニングの得点の右下に、小さく安打数も記入していきます。五回まで「0」と「o」。おいおい、まさか、と心配してしまいました。
「大丈夫です。きょうの打撃練習もこれまで以上にポンポンほうり込んでいました。佐藤輝選手はきっと先発で起用されます。試合でも打ってくれると思います」
打者担当のトラ番・原田遼太郎です。巨人の先発は左腕・高橋。陽川が好調だし、佐藤輝はスタメンから外れるんじゃないのかと聞いたのですが、即答。そしてその通りに先発に名前を連ねました。
「オープン戦で1試合だけあった巨人戦(3月14日、甲子園)で、高橋投手からオープン戦4号を打っています」
そうだった。5回3安打と好投された中で、唯一の得点を叩き出し、1-0の勝利に導いたのが佐藤輝のバット。四回2死からの左翼ポールを巻いた当たりは、一度「ファウル」と判定されたものの、矢野監督がすかさずリクエスト。リプレー検証で本塁打と確認されたことで、ファンの方々の印象にも残っていると思います。
原田がその再現を-と願い、力が入っていたのには理由があります。甲子園球場では今季から、阪神の選手が本塁打を打ったときに「トラックマン」で測定した打球速度、打球角度、飛距離がスコアボードに表示されます。