巨人は新型コロナウイルスのPCR検査で陽性判定を受け、3日から入院していた坂本勇人内野手(31)と大城卓三捕手(27)が12日、退院したと発表した。
午後6時過ぎに管轄の保健所から「厚生労働省の退院に関する新たな基準を満たした」と見解が示されたことを受け、10日間の入院生活を終えた。球団は13日からの2選手について「チームに合流できるできる状態にはある」と、早ければ13日にもチームに戻ることを説明した。
2選手は3日に入院後、3度のPCR検査で陰性判定を受け、2度目の抗体検査でも再び回復したことを示すIgG抗体が検出された。さらに大学の研究機関で、PCR検査以上に精度が高いとされるウイルス分離検査を12日午前まで5日間以上実施した結果、陰性と判定されたという。
管轄の保健所は5日、2選手について、厚生労働省の通知(「新型コロナウイルス感染症患者及び就業規則改正の取り扱いについて」5月29日改正)における無症状の陽性判定者にあたるとして、6月15日までそれぞれ入院を延長するよう勧告。その通知では「PCRで検体を採取してから14日間経過しないと退院の基準を満たさない」と規定されていたが、2選手に対し保健所が入院延長の勧告をしたことについて、政府の専門家会議の複数の委員から「症状が出た陽性判定者よりも入院が長くなるのは妥当とは言えないのではないか」と疑問視する声が上がり、厚労省が基準の見直しを検討。無症状の陽性判定者の退院基準を従来の「14日間」から陽性判定を受けた検体の採取日から「10日間」とするなど退院基準の緩和を決定した。