元大関で西幕下10枚目の照ノ富士(27)=モンゴル出身=が7戦全勝で幕下優勝を果たし、10場所ぶりとなる十両復帰を確実にした。勝った方が優勝の一番で対馬洋を寄り切り「新十両が決まったときよりうれしい。もう一度、どこまで通用するか自分を試したい」と目頭を熱くした。
照ノ富士は平成29年九州場所で関脇に転落。両膝のけがなどで、幕内優勝経験者として初めて幕下に落ちた。5場所連続休場を経て今年3月の春場所、序二段で復帰。元大関が幕下以下で出場するのは初めてだった。
引退も考えたが復活への道を歩み、「変わらず応援してくれる人がいる。まだまだここから」と意気込んだ。
★各段優勝力士
▼幕下(7戦全勝)
照ノ富士(てるのふじ=本名・ガントルガ・ガンエルデネ) 平成3年11月29日生まれ、27歳。モンゴル・ウランバートル出身、伊勢ケ浜部屋。西10枚目。間垣部屋に入門し、平成23年5月の技量審査場所初土俵。部屋閉鎖により25年3月に移籍。27年名古屋場所新大関。両膝のけがなどにより30年名古屋場所で幕下転落。殊勲賞1回、敢闘賞3回。幕内優勝1回。得意は右四つ、寄り。192センチ、178キロ。
▼三段目(7戦全勝)
元林(もとばやし=本名・元林健治) 平成8年4月22日生まれ、23歳。大阪・東大阪市出身、鳴戸部屋。東21枚目。近大から令和元年夏場所初土俵。同名古屋場所の序ノ口、先場所の序二段に続く制覇。得意は突き、押し。178センチ、172キロ。