横綱経験者が親睦を深める「横綱会」が2日、3年ぶりに福岡市内で開催され、1月の初場所後に横綱へ昇進した稀勢の里(31)が初めて参加した。
横綱会は元横綱の親方、現役横綱が一年に1度、一堂に会し、11月の九州場所前に行われていた恒例行事。だが一昨年は当時の北の湖理事長(元横綱)が体調不良のために中止。昨年は先代九重親方(元横綱千代の富士)が7月に亡くなったことを受けて、2年続けて開催が見送られた。
この日は八角理事長(元横綱北勝海)ら4人の親方(貴乃花親方のみ欠席)、白鵬、日馬富士、鶴竜を含む4横綱が出席。現役横綱には先輩横綱の経験や知恵を授かる貴重な時間となり、稀勢の里は「尊敬する横綱ばかり。一緒にいるだけで勉強になるし強くなれる気持ちになった。質問もさせていただいた」。
先代師匠の故鳴戸親方(元横綱隆の里)が出席する様子を覚えているそうで「師匠の話も聞かせていただいた」。3場所連続休場からの再起を目指す稀勢の里にとって、口伝伝承が力となる。