六甲山再開発に沸く 訪日客誘致へ「遊休保養所」改修ラッシュ

建築家、安藤忠雄氏による「風の教会」を併設する「六甲オリエンタルホテル」も神戸市の不動産業者が取得し、再開発を検討している。

 開発を促す国の動きも追い風になる。環境省は今年8月、瀬戸内海国立公園内にある摩耶山上の15・5ヘクタールで開発要件を緩和。学術目的や公共性がないと許可されなかった民間事業者による建物の新築が条件付きで認められるようになった。

 六甲山周辺のさらなる規制緩和に向け、兵庫県や神戸市は地元経済界や国を巻き込んで委員会を立ち上げた。今年度中にも報告書をまとめる方針で、井戸敏三知事は「ただ自然を守るだけでなく、いかに活用していくかが課題。六甲山のすばらしさを海外の人にも味わってもらいたい」と力が入っている。

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