大阪・柏原は奈良・橿原ではない→まちおこしへ揚げ物に合うワイン 市内2企業タッグ

グラスに注がれる「スパークリングワイン勝」(中央)と、「天ぷらワイン」(左)=大阪府柏原市の岡村製油直売所
グラスに注がれる「スパークリングワイン勝」(中央)と、「天ぷらワイン」(左)=大阪府柏原市の岡村製油直売所

 100年以上の歴史を持つ大阪府柏原市の2企業が初めてタッグを組み、天ぷらや串カツなどの「揚げ物」に合うワインを生み出した。国産のブドウを使ったワインに両社は「柏原市の名前と魅力を知ってもらうことにつながれば」と力を込める。(藤崎真生)

 タッグを組んだのは明治25(1892)年創業で、国内で唯一綿実油(めんじつゆ)の製造と販売を手がける「岡村製油」と大正3(1914)年創業のワイナリー「カタシモワインフード(カ社)」。

 高級な天ぷらや揚げ物などで使用され、地場産業の河内木綿に由来する綿実油の知名度をあげようと持ちかけたのは岡村製油。同市でかつて盛んだったブドウ畑を守り、放棄された畑をボランティアと運営するなど、地域振興活動にも力を尽くしてきたカ社が「地域を守るのは地場産業の役目」とこれに応じた。

 その結果、3月に「天ぷらワイン」が、6月に串カツ向け「スパークリングワイン勝(かつ)」が完成。「天ぷらワイン」では肉類のほか風味の強いシイタケなどは赤で、エビやホタテといった魚介類や山菜などは白で味わうのがおすすめという。

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