「地獄を見ろ」 怒鳴り散らし、ゼミ変更 アカハラ元教授を提訴

 アカデミックハラスメント(アカハラ)で精神的苦痛を受けたとして、兵庫教育大(兵庫県加東市下久米)の大学院に通っていた県内の50代の女性中学教諭が、元男性教授(退職)と同大を相手取り、慰謝料など約1千万円の支払いを求める訴えを起こしていたことが26日、分かった。同日、神戸地裁姫路支部(川畑公美裁判長)で第1回口頭弁論が開かれ、大学側は訴えの一部を認め、元教授は請求棄却を求める答弁書を出した。

発達心理学…教育大側もアカハラ認定

 訴状によると、女性は平成24年4月、同大大学院に入学し、発達心理学が専門の元教授のゼミに所属。同年8月までの間、元教授から、自分の研究データの削除を強要されたり、「地獄を見ろ」と理不尽に怒鳴られたりし、ゼミの変更を余儀なくされた。また、大学はこうした発言を続けてきた元教授に対し、適切な措置を講じなかったとしている。

 大学によると、大学側は内部調査でアカハラを認定し、昨年3月、元教授を減給の懲戒処分にし、元教授は今年3月、同大を退職していた。

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