囲碁の第2回扇興(せんこう)杯女流最強戦の決勝が16日、滋賀県東近江市の迎賓庵「あけくれ」で行われ、藤沢里菜女流名人(18)が298手までで、謝依旻(しぇい・いみん)女流棋聖(27)に白番2目半勝ちし、初優勝した。5つある女流タイトルのうち、自身初めて4つを保持することになった。
藤沢は昨秋の女流本因坊戦、今春の女流名人戦、6月の女流立葵杯でいずれも謝を破った。「昼食休憩あけに見損じがあって、心が折れそうになったが、辛抱して最後まであきらめずに打つことができた。来年もこの場に来て対局できることを、楽しみにしています」と藤沢は語った。
一方、昨年のこの棋戦で優勝し、女流5タイトルを独占した謝は、1年で女流棋聖のみの1冠に後退。「(この対局は)いろいろチャンスはあったけど…。う〜ん実力かな」と声を絞り出した。
本戦は16人によるトーナメントで行われ、藤沢は田口美星初段、鈴木歩七段、向井千瑛(ちあき)五段を下して決勝に進出していた。