維新・前川議員が辞職表明 公選法違反罪で上告中

議員辞職の意向を述べる前川清成衆院議員=9月26日、奈良市
議員辞職の意向を述べる前川清成衆院議員=9月26日、奈良市

公選法違反(事前運動など)の罪で1、2審で有罪判決を受け、上告している日本維新の会の前川清成(きよしげ)衆院議員(60)=比例近畿=が26日、奈良市内で記者会見し、議員辞職の意向を表明した。今後手続きを進めるとしている。

前川氏は公判で一貫して無罪を主張しており、会見でも「悪いことをやったとの思いはない」と強調。次期衆院選では奈良1区からの立候補を予定していたが「裁判を抱えているばかりに選挙準備が遅れ、維新が議席を落とすことはあってはならない」と判断したといい、「維新の候補者が必ず勝利できるようにいったん身を引きたい」と述べた。

前川氏は平成16年の参院選奈良選挙区で初当選し、内閣府副大臣などを歴任。令和3年の衆院選公示前に選挙協力を依頼する文書を不特定多数の有権者に送付したとして1審奈良地裁で罰金30万円の有罪判決を受けた。大阪高裁も今年7月、1審判決を支持し、前川氏の控訴を棄却した。

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