スペイン前国王が一時帰国 不訴追で約1年9カ月ぶり

スペイン王室は18日、不正な金銭授受疑惑で捜査され不訴追となった前国王フアン・カルロス1世(84)が19~23日に現在居住するアラブ首長国連邦(UAE)から一時帰国すると発表した。前国王の帰国は2020年8月の出国以来約1年9カ月ぶり。

発表やスペインメディアの報道によると、19~22日は北西部ガリシア自治州の友人宅に滞在。23日に首都マドリードの王宮で長男の国王フェリペ6世夫妻や家族と会うが、宿泊せずに居住地のUAEのアブダビへ戻る。

王室は声明で一時帰国は「家族や友人を訪ねるため、しばしばスペインへ戻ることを望む前国王の意思」によるものだと説明した。

前国王は、サウジアラビアでの高速鉄道建設計画に絡む不正な金銭授受などの疑惑で捜査の対象となり、現国王が静かに職務を行えるようアブダビへ移住した。当局は今年3月、証拠不十分や時効などを理由に訴追せず、捜査を終了した。(共同)

会員限定記事会員サービス詳細