春日局ゆかりの地、連携目指す 東京都文京区で像の移設・除幕式 兵庫の丹波市長ら参加

移設された春日局像の除幕式=東京都文京区(丹波市提供)
移設された春日局像の除幕式=東京都文京区(丹波市提供)

 江戸幕府3代将軍・徳川家光の乳母として知られる春日局(かすがのつぼね)の墓所がある東京都文京区で春日局像の移設・除幕式があり、春日局が生まれた丹波市からも谷口進一市長らが参加した。今後、丹波市と文京区は春日局ゆかりの地として、連携協定を目指すことになった。

 春日局は名を福といい、丹波市春日町の黒井城(国史跡)下の興禅寺で生まれ、戦国戦乱に翻弄されながらも家光の乳母となり、大奥を統率するなど江戸時代初期に活躍した。

 文京区では、女優の大原麗子さんが主演を務めた平成元年のNHK大河ドラマ「春日局」を記念し、区立公園内に春日局像(高さ約1・7メートル)を設置。今回は春日局の菩提(ぼだい)寺、麟祥(りんしょう)院で今月14日に営まれた「春日忌」にあわせて、同区が公園内から麟祥院前のポケットパークに移設した。

 麟祥院は春日局が幕府から拝領した土地にある。周辺には「春日通り」などの地名が残り、住民らに親しまれている。

 除幕式は文京区主催で行われ、区長や谷口市長らが新しい地の春日局像のお披露目を祝った。谷口市長は「春日局ゆかりを通じて、文京区と丹波市の交流が緊密になれば」とあいさつした。

 来年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」は、戦国時代の明智光秀が主人公。春日局の父・斎藤利三は光秀の重臣で、丹波市は大河ドラマに利三と福の登場を期待している。

 また、文京区も春日局と光秀の息女として数奇な運命をたどった細川ガラシャの顕彰プロジェクトに取り組んでおり、丹波市と文京区の連携協定は大河ドラマの放映で弾みがつきそうだ。

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