埼玉経済ウオッチ

テレビ埼玉の川原社長に聞く 「全国発信できる番組つくる」

放送開始40年を迎えたテレビ埼玉の本社=さいたま市
放送開始40年を迎えたテレビ埼玉の本社=さいたま市

 「テレ玉」の愛称で知られる昭和54年開局の関東ローカル局「テレビ埼玉」が放送開始40年を迎えた。テレ玉はプロ野球や高校野球、サッカーなど地元スポーツ中継の手厚さで知られる一方、「いろはに千鳥」など数々の番組を独自制作し、全国的に高い評価を得ている。6月に8年ぶりのトップ交代で新社長に就任した川原泰博氏(63)に今後の抱負などを聞いた。

 川原氏の経歴は新卒で入社後、一貫して営業畑を歩み、本社業務部3年、総務局長3年以外の25年間は東京支社勤務でクライアント回りで全国を奔走した。営業時代に最も印象に残っているエピソードについて、川原氏は平成3年3月のスタート以来、28年間にわたって、放送を続けている公営競技情報番組「BACH(バッハ)プラザ」の企画づくりを挙げる。

 「チーム全員で考えても番組名がなかなか決まらなかったが、戸田のボートレース(B)、川口のオートレース(A)、大宮と西武園の競輪(サイクルのC)、浦和競馬(ホースのH)の各競技の英語の頭文字を採用した。頭文字は決まったが、読み方を考えていたところ、クラシック好きの父にBACH発音がドイツの音楽家・バッハと同じと聞いて、番組名が決定した」と当時を振り返る。

 BACHプラザは30年8月に放送1万回を突破した。これは昭和51年に開始したテレビ朝日系番組「徹子の部屋」(平成27年に1万回突破)などの有名番組と肩を並べる偉業だ。ちなみに現在も放映時の音楽にはバッハの「メヌエット」が流れている。

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