台風で浸水被害の関空ターミナルが全面再開 旅客便は99%復旧、貨物便は86%「本格復旧への大きな一歩」 

 台風21号で浸水被害にあい、復旧作業が続いていた関西国際空港のターミナルビルの運営が21日、全面的に再開された。被害が大きかった第1ターミナルビル北側の運用が再び始まり、旅客便の運航スケジュールがほぼ平常化した。一時全面閉鎖され、訪日外国人客(インバウンド)や輸出入への影響が懸念された関西の空の玄関口は、台風上陸から17日ぶりに本来の機能を取り戻した。

 関空を運営する関西エアポートによると、21日は国際線約340便、国内線約130便の計約470便が発着予定で、旅客便数は台風前の98%まで復旧する。

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 第1ターミナルビルでは午前7時すぎ、運用が再開された北側の搭乗口を使った旅客便が香港に向けて出発した。関西エアの山谷佳之社長は「本格復旧への非常に大きな一歩。空港も大阪も無事なので、多くの方々に安心して来ていただきたい」と述べた。

 一方、貨物便は国際便のみの運航で復旧率は80%超にとどまっており、台風前の水準に戻るには時間を要する見込み。貨物地区は月内に8割程度まで復旧する見通しという。

 関空は4日、第1ターミナルビルやA滑走路などが広範囲に浸水。電源設備が破損してビル内で停電が起きたほか、A滑走路の排水ができなくなり、全面閉鎖に追い込まれた。

https://www.youtube.com/watch?v=EIvFUp4CIyw

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