西部邁さん自殺「ご自分のご意志」 幇助罪初公判、窪田被告が無罪主張 青山被告は起訴内容認める

死亡した西部邁さんが発見された多摩川の現場付近。西部さんの体はロープで土手の樹木に結びつけられていた=東京都大田区
死亡した西部邁さんが発見された多摩川の現場付近。西部さんの体はロープで土手の樹木に結びつけられていた=東京都大田区

 評論家の西部邁(すすむ)さん=当時(78)=の自殺を手助けしたとして、自殺幇助(ほうじょ)罪に問われた東京MXテレビ子会社社員、窪田哲学被告(45)=休職中=と会社員、青山忠司被告(54)の初公判が12日、東京地裁(守下実裁判官)で開かれた。窪田被告は「時間の経過は事実だが、入水はご自分のご意志で動いた」と無罪を主張、青山被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 公判は分離され、検察側は青山被告に「周到に準備された計画的犯行で、果たした役割は大きい」として懲役2年を求刑。弁護側は執行猶予付き判決を求めて結審した。判決は30日。窪田被告の次回公判は31日に開かれる。

 検察側は2人の冒頭陳述で、西部さんから入水する計画を知らされ、事前に現場を下見するなどしたと指摘。入水当日は東京都大田区の多摩川に連れて行く車中で、西部さんが両被告に11万円を渡したとした。

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