ご当地グルメ「信州つけ焼そば」誕生 長野で特産キノコふんだんに使い

キノコ消費拡大の秘密兵器として誕生したご当地グルメの「信州つけ焼そば」
キノコ消費拡大の秘密兵器として誕生したご当地グルメの「信州つけ焼そば」

 長野県中野市で特産のキノコを使ったご当地グルメが誕生した。市内のラーメン店主やキノコ生産者らが考案した「信州つけ焼そば」だ。かつて中野市民のソウルフードだった麺料理をベースにアレンジし、エノキタケやエリンギなどのキノコをふんだんに使用した。携わった人たちは、松本地方の「山賊焼き」などと肩を並べる名物料理に育てる熱意に燃えており、「食を通して観光の起爆剤にしたい」と意気込んでいる。(太田浩信)

 つけ焼そばは、店主の高齢化で十数年前に閉店した中野市の飲食店で、根強い人気を集めた看板メニュー。「しょっぱ辛い」と評されるみそベースのたれに、少しずつ麺を付けて食べる。食べ盛りの若者からお年寄りまで幅広い人気を集めた麺料理だ。

 その懐かしい味を、同市内でラーメン店「そうげんラーメン」を営む有賀邦宏さん(47)が平成22年、高校生時代に通い詰めた記憶をもとに、独自に「復刻」させた。提供日が限定された裏メニューだが、通い詰める熱烈なファンがいる。

 ただ、キノコを使っていなかったため、その復刻ストーリーを知人の紹介で知ったキノコ生産会社「小池えのき」社長、古屋健太さん(33)がキノコをレシピに加えることを直訴した。

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