民進党茨城県連大会 知事選・衆院選対応に批判 「独自候補は?」「現状では勝てない」

 民進党県連は16日、水戸市内で定期大会を開き、次期衆院選に向けた準備を進めていくとする活動方針を採択し、一致団結していく姿勢をアピールした。ただ、今秋の知事選をめぐって明確な方向性を打ち出せない県連執行部に対して、出席者が批判を浴びせる一幕もあった。

 郡司彰県連会長は冒頭のあいさつで「世論調査でも民進党には厳しい数字が続いている。皆さんの期待に応えなければいけない」と強調した。ただ、出席した党員からは「党のサポーター数が全く増えていない」「このままじゃ選挙に勝てない」と厳しい声が相次いだ。

 連合茨城の和田浩美会長は「少なくとも県連は一致団結して、次期衆院選に勝利してほしい」と述べたが、長島昭久元防衛副大臣の離党届提出など民進党の混乱を暗に批判したのは明らかだった。

 また、現職の橋本昌知事(71)と、自民党県連が推薦する大井川和彦氏(53)が立候補を表明し、保守分裂の構図になりつつある知事選への対応をめぐっても、民進党員らの不満が噴出した。

 「知事選について活動方針で触れられていないのはどういうことだ」

 「独自候補を立てるのか、現職を推すのか。はっきりしなくてはダメだ」

 これに対し、長谷川修平県連幹事長は「あらゆる可能性を視野に入れて議論していく」と答えるのが精いっぱいだった。大会後のレセプションには江田憲司党代表代行が出席し、大会に花を添えた。ただ、記者団の取材に応じた江田氏は知事選への対応が定まらない県連をこう突き放し、寄り添うことはなかった。

 「知事選は県連に任せている」(丸山将)

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 民進党県連は大会で、郡司氏の後任の会長に大畠章宏元国土交通相を選出した。

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