鳥取・平井知事講演録(下)

米子鬼太郎空港開港の日、原作者の水木しげるさんが取材陣にまさかの発言 鳥取地震前日の講演内容を紹介します

 「美しい自然をいかした観光。これも鳥取の一つの魅力です。東京は世界の玄関口と思われがちですが、弥生(時代)の昔を考えてもそうですが、遺跡があるものは九州や山陰に集中しています。それは大陸に近いからです。アジアに向けてチャンスがあると思います。漫画をいかして、(1993年には)水木しげるロードを作りました。200万人が訪れる観光地になってきてます」

「鬼太郎だけずるい」と言われ

 「また空港も相次ぎ整備してます。外国人にもわかるような空港に変えてます。まず米子空港(の名前)を米子鬼太郎空港に変更しました。まだお元気なころですが、(漫画家の)水木(しげる)先生の所に行って、(事務所がある東京の)調布でご了解を得て、作らさせていただきました」

 「開港の日に水木先生が(空港に)来られました。ご家族も『こんなにお父ちゃんうれしそうなの珍しい』と言っていました。水木先生にマイクを向けたんですね。地元のマスコミが。実は先生にマイク向けないでくれと言われていて、私らは逃さないといけなかったんですが、囲まれてしまいまして」

 「水木先生、質問に答えるんですが、『米子鬼太郎空港になりました。ご感想は?』と聞かれて、先生は『鳥取県は面白いことを考えますねえ。だいたいこの世の中に妖怪なんていないんですから』と(笑いが起きる)。まさか水木先生がそういうこと言うとは思わなかったんですけども。ユーモアあふれるお話をされました。今でも丑三(うしみ)つ時になると、鬼太郎空港に一反木綿(いったんもめん)が降りてくるわけでございます。まあ、これ嘘ですけどね。(笑いが起きる)」

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