「ポケモンGO」、海外で人気爆発 任天堂株急騰も各地で騒動頻発

病院内に“侵入”

 ポケモンGOでは、各地のランドマークとして知られる施設がゲームで利用できる道具を入手できる場所や、ポケモン同士を戦わせる場所として指定されている。このためスマホの画面を見つめた利用者たちの格好の目的地となっており、施設の本来の目的そっちのけでゲームに興じる利用者たちのマナー違反への懸念が拡大している。

 ナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺の犠牲者を慰霊する米首都ワシントンのホロコースト博物館では、ポケモンの捕獲に走り回る入館者が殺到。博物館側は「犠牲者を慰霊する場でゲームで遊ぶのは不適切だ」と批判した。

 欧州の報道では、オランダのアムステルダム大学付属病院で、ポケモンGOの利用者が立ち入り制限区域に入り込む問題が相次ぎ、病院内でポケモン探しをしないよう訴えた。同院はツイッターに「病気のポケモンはわれわれがお世話をするから、面会に来ないで」と書き込んだ。

日本も近く配信

 ポケモンGOの企画・開発を行う企業、ポケモン(東京)の担当者は「大変な反響をいただいている。(問題については)真偽を含めて詳細を確認し、対応すべきところは善処したい」と話した。

 同社には任天堂が32%を出資。アプリをつくって運営するのは、任天堂や米グーグルが出資する米ベンチャー企業のナイアンティックだ。このため、任天堂の株価は12日までの3営業日で5割超も上昇した。時価総額は1兆円超膨らみ、約8カ月ぶりに3兆円を超えた。

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