姫路藩の和船「はりま」、今年も姫路城内堀で旅客運航

 姫路城が27日にグランドオープンするのに合わせ、前日の26日から城の内堀で姫路藩の手こぎ式和船「はりま」が旅客運航する。例年より、やや遅れてのスタートだが、今年は全国から多くの人が訪れる時期に合わせたという。運営側は「姫路城が大きな注目を集める時期に、文化財としての価値を船上の視点から眺め、学んでほしい」と話している。

 和船「はりま」は、文化財の保存継承の理解や観光振興を目的として「文化観光学習船」としてスタート。市内のボート製造会社や学識経験者らでつくる「姫路藩和船建造委員会」が実施主体となり運営している。

 和船の周遊コースは姫路城桜門橋近くの桟橋を起点に、姫山原生林と動物園の間の計約1・4キロを約30分かけて往復し、間近から堀の石垣や姫山原生林などを見学できる。今年の定員は14人で昨年より2人増やした。船には、船頭とガイドが乗り込み、城や石垣などを解説する。

 運航は3月26日から5月10日までは毎日、1日12便運航し、5月11日以降は土、日、祝日だけ1日10便、11月末まで運航する。ただしお盆休み期間の8月13、14日は10便運航する。9月5、6、12、13日は堀のメンテナンスのため運航休止する。

 船頭の大和田航さん(25)は「きれいになったお城の大天守を船上から望めるポイントが数カ所あるので、ぜひ乗って眺めてほしい」と話している。

 乗船料は中学生以上千円、小学生以下500円。受付は当日現地での予約のみ。問い合わせは同委員会事務局(電)079・254・5630。

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