外信コラム

ソウルからヨボセヨ 「西海」にしたら?

 韓国の旅客機を最近利用した。機内のモニター画面に現在の飛行位置が表示されるのだが、日本海の表記は無論、韓国政府が主張する「東海(トンヘ)」で、英語では「EAST SEA」と表記されていた。機内冊子も同様だ。

 ところが、朝鮮半島の西側の海は「黄海」「YELLOW SEA」で、日本人や国際社会になじみの呼称がそのまま記されている。韓国の地理や歴史の教科書は日本海を「東海」とし、黄海を「西海(ソヘ)」と表記。テレビや新聞の報道でも、黄海を「西海」と呼んでいる。

 韓国国内の呼称は、朝鮮半島を中心に東側の海を「東海」、西側の海を「西海」としている。朝鮮半島中心のその理屈に従うならば、機内表示も黄海は「西海」と記されていいはず。しかし韓国の理論では「黄海」はOKでも、「日本海」は絶対にダメなのだ。

 米バージニア州の公立学校教科書に日本海と東海の併記を義務づける法案が州下院で可決され、韓国メディアは歓喜していた。日本海の呼称を、日本の朝鮮半島統治とからめ必死に否定する韓国だが、海の名に「日本」があるのが単に気に入らないだけのようだ。ちなみに、釜山と九州の間の海を韓国では「南海(ナメ)」と呼んでいる。(名村隆寛)

会員限定記事会員サービス詳細