お礼の気持ちをつづった伊達政宗の書状=出雲市大社町杵築東、県立古代出雲歴史博物館
お礼の気持ちをつづった伊達政宗の書状=出雲市大社町杵築東、県立古代出雲歴史博物館

 【出雲】猫をテーマにしたミニ企画展が、島根県出雲市大社町杵築東の島根県立古代出雲歴史博物館で開かれている。戦国武将・伊達政宗の初公開の書状や、浮世絵など江戸から戦前の猫に関する9点が、いつの時代も変わらない人とのつながりの深さを伝える。2月14日まで。

 2022年の干支(えと)・寅(とら)がネコ科に属する仲間であることにちなみ、企画した。

 
 


 書状は1621~22年ごろ、政宗が子猫をもらったお礼として幕府の役人の野々村四郎右衛門に宛てたもの。大きなネズミを捕まえたことを喜び、大事に飼うことを誓っている。

 同博物館によると、政宗の書状は全国に2千点ほどあるが、猫に関するものは唯一で、貴重だという。

 ほかに幕末の浮世絵師・歌川芳虎が、寺子屋で書き初めなどを習う猫を擬人化した浮世絵は「けつがかいい(かゆい)、かいい」などと言ってサボる猫たちをユニークに描く。

 岡宏三専門学芸員は「思わずくすっとなるものをそろえた。朗らかになってほしい」と話した。

 一般620円、大学生410円、小中高生200円で、「しまね家庭の日」の16日は家族で来館した高校生以下が無料。会期中の休館日は18日。 (松本直也)