運休区間を通りJR出雲市駅に到着した列車から降りる乗客=2日午前8時54分、出雲市駅北町
運休区間を通りJR出雲市駅に到着した列車から降りる乗客=2日午前8時54分、出雲市駅北町

 JR西日本米子支社は2日、地滑りにより運休していた出雲市内のJR山陰線江南(湖陵町三部)ー田儀(多伎町口田儀)駅間で45日ぶりに運行を再開した。これまで、代行バスの乗り換えで時間がかかっていた利用客は、いつも通りの乗車時間に戻り安堵(あんど)した。

 地滑りは8月18日、線路南側にある国道9号の斜面で発生し、同日から現場周辺を含む山陰線の一部区間が運休した。国土交通省松江国道事務所が応急的な復旧対策を行い、9月末までに線路近くの斜面の崩落防止工事を終了。米子支社が1日の試運転で、線路やケーブルなど設備の安全を確認した。
 2日は始発から、改正された新ダイヤで運行した。出雲市駅では、午前8時50分すぎに益田駅発の普通列車が到着すると、利用客が次々と降り学校や勤務先に向かった。
 大田市の久手駅から利用する出雲北陵高3年の藤原あやかさん(17)は「40分ぐらいだった乗車時間が代行バスを入れると2時間かかる時もあった。朝家を出る時間が遅くなってうれしい」と喜んだ。
 出雲市駅の山田勲駅長は「関係機関や地域の皆さんの協力で復旧でき感謝している。今後も安全を最優先に運行サービスに努めていきたい」と話した。
(三原教史)