佐賀県は6日、韓国のLCC(格安航空会社)「ティーウェイ航空」の佐賀―ソウル便が9月8日から運航を再開すると発表した。復活は約4年ぶり。2019年8月に日韓関係悪化で運休して以来、コロナ下も重なり、休止が続いていた。週3往復運航し、6日から航空券の販売を始めた。

 県空港課によると水、金、日曜に1往復する。各曜日ともソウル発が午前11時25分、佐賀発が午後1時45分。夏ダイヤの10月27日までの分が公表されている。その後も運航は継続する見通し。

 ソウル便は佐賀空港の国際便の中でも搭乗率が高く、2017年度は10万4919人(搭乗率77・3%)、18年度は12万5104人(同78・6%)、19年度は運休までの5カ月間で3万4841人(同66・8%)。運休以前は往復便が毎日運航し、18年度には週9便の時期もあった。

 ソウル便の運航再開に向け、県はティーウェイ航空と協議を続けてきた。3月には山口祥義知事が同社の鄭鴻根代表理事と韓国で面会し、再開の方向性を確認していた。6日昼ごろ、同社から県に運航再開と航空券販売開始の連絡があった。

 県は6月補正予算で、訪日客の誘客促進に約2億1900万円を計上。国際線1路線あたり3400万円を航空会社に補助する。4月に再開した台北便、9月に再開する上海便、ソウル便が対象になる。県は中国・西安便の再開も目指している。

 尹錫悦政権下で日韓関係改善が進んでおり、韓国からの誘客に期待がかかる。県空港課は「台北、上海と続き、国際線が復活し始め、『コロナ前』に戻りつつある。さらに便数が増えるよう働きかけていきたい」としている。(山口貴由)