俳優・神木隆之介が主演を務める、NHK連続テレビ小説『らんまん』（月〜土　前8：00　総合※土曜日は1週間の振り返り／前 7：30　BS4K・BSプレミアム）で早川逸馬（はやかわ・いつま）を演じる宮野真守が取材会に参加し、自身の役柄や神木とのエピソードを明かした。

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　今作のモデルは、日本の植物学の父・牧野富太郎（まきの・とみたろう）。その喜びと発見に満ちた生命力あふれる人生を美しい草花やみずみずしい里山の情景とともに描き、日本の朝に癒やしと感動のひとときを届ける。

　なお、実在の人物である牧野富太郎（1862−1957）をモデルとするが、激動の時代の渦中で、ただひたすらに愛する草花と向き合い続けた、ある植物学者の波乱万丈の物語として大胆に再構成。登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描き、原作はない。槙野万太郎は神木、万太郎の妻・寿恵子は浜辺美波が演じる。

　宮野演じる逸馬は、自由民権運動の壮士。政治結社「声明社」のリーダーで、万太郎を気に入り、結社に誘う。万太郎の運命を変えることになるジョン・マンこと中濱万次郎に引き合わせる。

　宮野にとって朝ドラは初出演となる。「とても驚きましたが、オファーの熱いメッセージもいただき光栄です。驚きと喜びがわきあがりました」と率直な気持ちを吐露。一方で「お話をいただいてからずっとドキドキしていました。独特な緊張感を感じていました」とプレッシャーもあったそう。「朝ドラの制作の仕方やスケジュールも初めて知ったので、リハーサルにはどういう準備をすればいいのかわからず、とりあえず自分のできることは全部やろうと思って、土佐言葉を一生懸命練習しました」と振り返った。

　そんな緊張をほどいたのは、主人公を演じる神木だ。「遠くから『まもさ〜ん！』って天使のような笑顔で駆けつけてくれて」とにっこり。「今回、お仕事としては初めてなのですが、ずっと子犬のように慕ってくれました。リハーサルの日からそうだったので、神木くんがこうやって現場の雰囲気を明るくして天真爛漫（らんまん）に、いろんな人に幸せのつながりを広げているんだろうなと思うと、そこに入らせていただいて幸せです」と喜びをかみしめた。

　自身が演じる逸馬については「どう生きてきたかをしっかり考えて、派手な部分だけでなく、クレバーな部分もおざなりにしちゃいけない」と分析して臨んだ。鮮やかな羽織がトレードマークで強烈なインパクトを残す役どころ。声優だけでなく、テレビドラマやステージなど幅広い活躍をしている宮野は「ステージに立って聴衆にアピールするというシーンから撮影だったのですが、自分のキャリアがこんなに生かせるキャラクターに出会えたんだ」という感動もあり、「ステージへの上り方や、壇上での空気感、みんなへのアプローチの仕方、目線などが活かせるのは珍しいんだろうなと思って。自然とわきあがる表現がありました」と“演説シーン”の見どころを語った。

　万太郎、ジョンマンこと中濱万次郎（宇崎竜童）、逸馬の3人が集うシーンも「（逸馬の）クレバーな部分が非常に表れていた」と回顧。「宇崎さんが（撮影前に）引き留めて円陣をして『やるぞ！』って。気持ちがグッと固まった部分もありますし、同志としての大事なものがなければいけないので、非常に感じました」と撮影裏を明かした。

　そして作品について「信じたことに対してまっすぐ生きる勇気や面白さをもらえます。人生で好きなものを追い求めるのは困難がたくさんありますが、その感情にも寄り添ってくれる。その中心にいる万太郎がまさに爛漫に人々をつないでいく姿に感動し、温かい気持ちになる。その連鎖が絶妙だなと思います」と魅力を熱弁。「『らんまん』という作品がかけがえのないものになっています。ご覧いただければ自分の人生にとっても希望の種が芽吹くと思うので、その新芽を自分の人生の大事な大事な指針にしていただけたら」と願いを込めた。