ロシア、日本人63人を入国禁止に 岸田首相ら
【ロンドン=佐竹実】ロシア外務省は4日、岸田文雄首相ら63人を無期限の入国禁止にすると発表した。ウクライナ侵攻を受けて日本が制裁を科したことに対する報復措置とみられる。ロシアはこれまでにバイデン米大統領、ジョンソン英首相、カナダのトルドー首相ら欧米主要国の政府高官らを入国禁止にしていた。
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今回の措置は林芳正外相、鈴木俊一財務相ら閣僚や国会議員のほか、メディア幹部、大学教授なども対象となった。メディアでは読売新聞グループ本社、産経新聞社などのほか、日本経済新聞社も含まれた。日本経済新聞社では岡田直敏会長、長谷部剛社長、井口哲也編集局長の3人が対象となった。
ロシア外務省は4月27日、ロシアに駐在する日本の外交官ら8人を国外追放すると発表した。同省はその際、日本がウクライナ侵攻に関して「露骨な反ロシアの方針」を取っていると指摘していた。
ロシアはこれまでハリス副大統領やブリンケン米国務長官ら米高官のほか、米メタ(旧フェイスブック)のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)、ABCニュースのアンカーら一部の民間人も入国を禁じていた。英国では閣僚に加え、300人弱の下院議員も入国禁止の対象となっている。
岸田首相は4日、「このような状況に追いやった責任は全面的にロシアにある。発表は断じて受け入れることはできない」と語った。
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