コストコ、山梨県南アルプス市に出店 24年開業
会員制量販店コストコを運営するコストコホールセールジャパン(川崎市)は山梨県南アルプス市に2024年にも出店する。山梨県内への出店は初めて。21年に山梨―静岡間が全線開通した中部横断自動車道の南アルプスインターチェンジ(IC)前の立地で、静岡県や長野県を含む広域からの集客を見込む。
南アルプス市が企業誘致を進めていた「南アルプスIC新産業拠点整備事業」の用地12ヘクタールのうち、東側の約6ヘクタールのエリアに出店する。両者が4日、協定を結んだ。店舗面積は約1万5000平方メートル。ケン・テリオ日本支社長は「出店に伴い350~400人を雇用する。うち52%が正社員だ」と述べた。
事業用地の西側約4ヘクタールには、県内企業10社が出資予定のヒカレヤマナシ(山梨県昭和町)が地域交流エリアを整備、運営する。農産物直売所やレストラン、アウトドア体験施設などからなり、ソフトバンクが情報通信技術を活用して事業をサポートする。
同事業用地は農産物の6次産業化拠点として15年に商業施設が開業したが、経営難で16年に閉鎖された跡地。南アルプス市の金丸一元市長は「コストコの圧倒的な集客力により、地域交流エリアの施設も集客の相乗効果が見込める」と語った。
高速バスやシャトルバスなどが集まる交通拠点エリアも用地内に設け、南アルプスエリアの交通ハブの機能を持たせる予定という。中部横断道のほか新山梨環状道路も通っており、将来は車で10分足らずの距離にリニア中央新幹線の山梨県駅が開業する予定。金丸市長は「交通の要所としてのポテンシャルがあり、最大限生かしていく」と話した。
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