エフエム東京、過年度決算に不備か 第三者委を設置
エフエム東京(東京・千代田)は2019年3月期決算に関連し、連結対象範囲の判断に問題があったとして第三者委員会を設置した。弁護士らからなる第三者委員会を通じて、事実関係の確認と再発防止策をまとめる。合わせて千代勝美社長(72)ら11人の取締役のうち7人が退任する人事案も公表した。事態収束に向け対応を急ぐ。
同社によると、過年度を含む決算において、連結対象の範囲について会計上・内部統制上の問題があり、5月29日発表予定だった19年3月期の決算を延期したという。同問題の発覚により、監査法人である東陽監査法人から監査報告書を受け取れなかった。
同問題の発生を受けて、藤原総一郎弁護士を委員長とする第三者委員会を設置。同委員会が調査を始めた。
また6月25日の株主総会後の経営体制も決めた。千代社長が退任し、エフエム東京などが出資するラジオ放送番組の企画などを手がけるジャパンエフエムネットワーク(東京・千代田)社長の黒坂修氏(60)がエフエム東京の社長に就任する。エフエム東京の常勤監査役だった西川守氏が副社長に就く。
11人の取締役のうち7人が入れ替わるなど経営体制が大きく変わることになる。同社は「決算の問題ではなく、任期満了に伴う経営体制の刷新」としている。