配車大手のグラブ、ソフトバンクなどから45億ドル調達
シンガポールの配車大手グラブは6日、運用額10兆円規模のソフトバンク・ビジョン・ファンドから14億6千万ドル(約1600億円)を追加で調達したと発表した。配車アプリだけでなく、金融や配送サービスなどの新規事業を強化する。高いシェアを持つインドネシアをはじめ、東南アジアでデータを活用した経済圏を広げる。
ビジョン・ファンドのほか、トヨタ自動車、韓国の現代自動車グループ、米マイクロソフト、ヤマハ発動機などからも出資を受け、今回の調達額は合計45億ドルに達した。
ソフトバンクグループは米ウーバーテクノロジーズなど世界のライドシェア大手に出資。グラブにはすでに12億ドルを出資して筆頭株主となっていた。グラブのアンソニー・タン最高経営責任者(CEO)は、「グラブのプラットフォームを通じて収入獲得の機会を提供し数百万人の東南アジアの人々の生活向上を目指す」とコメントした。
グラブは2012年創業で、18年にはウーバーの東南アジア事業を買収した。東南アジアでは経済成長に伴いスマートフォンを持つ人が増えており、グラブのアプリのダウンロード数は1億3800万に上っている。