「保全の大切さ伝える」 ライチョウ公開 北陸2動物園で
富山市ファミリーパーク(富山市)といしかわ動物園(石川県能美市)は飼育している国の特別天然記念物で絶滅危惧種のニホンライチョウを3月15日からそれぞれ展示公開する。動物園での公開は国の保護増殖事業が始まってから初めて。
ファミリーパークが公開するのは2017年にふ化したオス2羽、いしかわ動物園は18年にふ化したオス2羽の予定。
ファミリーパークの展示場所のライチョウ舎はカモシカ展示場と向かい合わせで、国の天然記念物のニホンライチョウとニホンカモシカを同時に見ることができるという。同パークでは15、16年に北アルプスの乗鞍岳で採取された有精卵のふ化に取り組み、現在は人工繁殖も含めて国内最多の11羽(オス8羽、メス3羽)のニホンライチョウを飼育している。
石原祐司園長は「ライチョウの姿を通して、これまで以上に保全の大切さを伝えていきたい」と話している。
公開は環境省のライチョウ保護増殖検討会が決定。北陸以外は上野動物園(東京都台東区)、大町山岳博物館(長野県大町市)、那須どうぶつ王国(栃木県那須町)でも公開する。