ファナック、買収先メーカーの協働ロボ自主回収
ファナック製に無償交換、信頼性自社基準に満たず
ファナックは買収したスタートアップが開発した協働型ロボット「CORO(コロ)」を自主回収し、ファナック製のロボットに無償交換する。ロボットの信頼性がファナック側の水準に達していないと判断したため。新規の販売も停止した。今後はファナックで信頼性の改善を進め、製品の再投入を目指す。
自主回収するコロを開発したのは2月に買収したライフロボティクス。ユーザーに対する回収の通知は既に終えた。対象となる企業数やロボットの台数は明らかにしていない。
コロは肘の回転関節がないのが特徴。狭いスペースで作業できる利点がある一方、構造が複雑になるため一般的な産業用ロボットに比べ信頼性が劣っていたという。
製品自体の安全性に問題はなくユーザーがコロの利用を希望する場合はファナックが保守を続ける。ロボット交換後の動作の再プログラミングもファナックが受け持つ。
ライフロボティクスの社員はファナックに移っており、今後信頼性の改善を進めた上でファナック製品として販売を再開する。時期は未定。