サービス業で協力確認、日中閣僚会合 保護主義への対応も議論
世耕弘成経済産業相は15日、8年ぶりに開催する日中ハイレベル経済対話出席のため来日した中国の鍾山商務相、国家発展改革委員会の張勇副主任とそれぞれ会談した。医療・介護や教育など、サービス分野での協力を確認。世界的な保護主義的な動きへの対応や、世界貿易機関(WTO)を核とした多国間貿易体制のあり方についても議論した。
世耕氏は鍾山氏との会合の冒頭「経済関係の発展が両国の最も重要な基盤のひとつ」とあいさつ。鍾山氏は「中日の経済・貿易関係は中日関係のブースター。両国の協力を新しい次元にしていきたい」と応じた。
世耕氏は会合でサービス業の相互進出を促進する新たな枠組みの設立を提案。日本が進んでいるとされる予防医療や介護などで、日本企業の中国への進出拡大に向けた環境整備や規制緩和などを進めることや、第三国への展開での協力で一致した。
米国による日本や中国からの鉄鋼・アルミニウム製品への関税引き上げについては日中ともに懸念を表明。多国間貿易体制の維持や自由貿易の重要性も確認した。東アジア地域包括的経済連携(RCEP)や日中韓自由貿易協定(FTA)の交渉加速でも一致した。