小池氏が「希望」結成 民進、合流へ調整
小池百合子東京都知事が率いる新党「希望の党」の参加メンバーは27日午前、都内のホテルで結党の記者会見を開き、党の基本方針となる綱領を発表した。小池氏は「寛容な改革の精神に燃えた保守、新しい政党だ」と述べ、非自民勢力の拡大へ意欲を示した。野党勢力の結集を模索する民進党の前原誠司代表は衆院解散を28日に控え、希望の党との合流を含めた野党再編へ調整を急いだ。
安倍晋三首相は28日に衆院を解散する。「10月10日公示―22日投開票」の衆院選に向けて与野党の準備が加速する。
希望の党の記者会見に出席した現職の国会議員は衆院11人、参院3人の計14人。小池氏は記者会見で「北朝鮮情勢がこういう中で政治空白があっていいはずがないが、首相が解散総選挙をうたっている。改革のチャンスだ」と強調。「これからも多くの仲間が増えていくだろう」との見通しも示した。自身の衆院選立候補については「あくまでも都知事として、そして希望の党の代表として戦いに臨む」と否定した。
新党の綱領は(1)寛容な改革保守政党を目指す(2)「しがらみ政治」からの脱却(3)平和主義のもと現実的な外交・安全保障政策を展開する――など6項目。小池氏は「日本をリセットする」と強調、新党に参画する細野豪志元環境相は「本気で政権を取りに行く改革保守政党をつくる」と述べた。
衆院選では首都圏を中心とした小選挙区や、全国11の比例代表ブロックすべてに候補者を立てる方針。小池氏は全国政党を意識し「日本の津々浦々、北海道から沖縄まで地方に合った改革をしていかないといけない」とも述べた。