Jディスプレの4~6月期、最終赤字832億円 772億円の債務超過に
経営再建中のジャパンディスプレイが9日発表した2019年4~6月期の連結決算は、最終損益が832億円の赤字(前年同期は17億円の赤字)だった。スマートフォン向け液晶パネルの販売低調が続いた。事業構造改革費用517億円を特別損失として計上したことも響いた。
売上高は12%減の904億円だった。スマホやタブレット向けのモバイル分野が14%減った。中国の競合他社による有機ELパネルを含めた技術力の向上などで競争環境が厳しくなっているほか、米中貿易摩擦の影響や顧客の在庫調整なども減収の要因になった。欧州や米国での車両販売の減速で、車載分野も12%減った。営業損益は274億円の赤字(前年同期は98億円の赤字)だった。
6月末で772億円の債務超過となった。決算短信には引き続き「継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在している」との注記を入れた。
19年4~9月期の連結売上高予想については、主要顧客による発注増により「前年同期比で増収」を見込む。従来は「10%程度の減少」を予想していた。通期の売上高は減収となる見通し。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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