中国鉄建、アンゴラの鉄道が完工
■中国鉄建(中国の国有鉄道建設会社) アンゴラで全長1344キロメートルの鉄道敷設工事を完了した。総工費18.3億ドル(約1875億円)。中国が海外で手掛けた鉄道では1970年代のタンザニア―ザンビア鉄道(1860キロ)に次ぎ2番目に長い。
工事が完了したアンゴラの「ベンゲラ鉄道」は、年内に運行を開始する。大西洋に面したロビトから東部のモシコ州ルアウまで走り、隣国コンゴ民主共和国(DRC)の鉄道と連結する。
1929年に開通した従来のベンゲラ鉄道は、内陸国のザンビアやDRCの天然資源を運び出す輸出経路として活躍していたが、75年からのアンゴラ内戦で寸断。中国が復旧作業を請け負っていた。従来は時速30キロだったのに対し、新鉄道は最高時速90キロ。年間2000万トンの貨物と400万人の乗客を輸送できる。
将来はタンザニア―ザンビアを結ぶタンザン鉄道とも連結し、大西洋からインド洋までを鉄道で結ぶ計画。ザンビア、DRCなどからなるアフリカのカッパーベルトと東西の海を結ぶ構想だ。
中国鉄建がEPC(設計、調達、建設)を一括で担い、すべての資材を中国から運んだ。(大連=森安健)