日本のLS北見が、男女を通じてカーリングで日本勢初のメダルとなる「銅」を獲得した。スキップ藤沢五月(26)を、サード知那美(26)とリード夕梨花(24)の吉田姉妹、セカンド鈴木夕湖(26)をはじめ、リザーブに回ったチーム創設者の本橋麻里(31)らが支えて偉業を成し遂げた。コーチ陣を含めたチーム力で、大きな夢を結実させた。

 

 マリリンの夢が結実した。本橋はメダルが決まると1人、1人を抱きしめた。チーム創設8年目、頼もしい後輩を「すくすくたくましく育ってくれた」。冬季五輪史上初、夏を合わせても4人目ののママさんメダリストは目を真っ赤にしてたたえた。

 「チーム青森」として出場した過去の2大会は、メダルを使命とし、重圧との闘いだった。「ぴりぴりしていた」と振り返ったが、カナダなどの強豪国は違った。五輪期間中でも家族と歓談し、人生の中に競技があった。考え方が変わり、10年8月に故郷・北見に帰り、チームをつくった。

 着慣れないスーツを着てスポンサー回り。愛される理想のクラブチームを作りたかった。12年5月に結婚し長男も生まれた。自分で立ち上げたチームでリザーブに回る。「葛藤はある」が「もぐもぐタイム」の果物を用意。陰で支えた。

 「まだ砂利道。みんなが一時的にやめたとしても戻って来られるような環境をつくりたい」。メダルは通過点。やるべきことがまだある。【松末守司】