同級9位井上岳志(28=ワールド)が判定勝ちし、世界へあと2勝だ。

 40歳の同級11位野中悠樹(井岡弘樹)を序盤からパワフルなパンチで攻め込んだ。タフで粘る相手にダウンを奪えなかったが、採点は2~4ポイント差をつけて3-0と快勝した。

 次は同級1位ウィリアムス(同)との指名挑戦者決定戦で、これに勝てば同級王者ハード(同)に挑戦権を獲得できる。

 井上はプレスをかけていき、持ち前のパワフルなパンチを打ち込んだ。前半はボディーを攻め、後半仕留めるプランだったが、野中は年齢を感じさせないタフさを発揮。右フックなどでチャンスをつかんだかに見えたがダウンは奪えず。最後まで捕まえきれなかったが、確実に勝ち上がった。

 「手応えはあったのに、40歳なのにやばいスタミナだった。日本で一番の相手にしっかり勝てた。野中選手の気持ちも引き継いで、世界を目指したい」と自信になった。斎田竜也会長は「世界に合格とは言えないが、成長は見えた。階段は上った。大人のボクシングになった。次の相手もやれると思う」と手応えを得た。井上は「まだまだパワーも上げていける。こんなものではない。これからも成長できる」と次を見据えた。