大相撲の前頭妙義龍(36=境川)が、秋場所(9月10日初日、東京・両国国技館)に向けて、順調な調整ぶりを披露した。25日、富山・黒部市で行われた夏巡業に参加。朝稽古の申し合いでは、地元富山県出身の朝乃山を、頭をつけて相手に力を出させずに破るなど、相撲巧者ぶりを随所に発揮。ぶつかり稽古では新大関の豊昇龍に胸を出してもらうようお願いした際に「ガッチリ残してもらっていいから」と、相手は24歳と年下とあって、自ら厳しく稽古をつけてもらうよう追加注文をつけ、充実した稽古をこなした。

「番数は多くないけど、土俵に立ち続けることで調子が上がってくる」と、稽古が本格化する28日の番付発表後を見据えていた。また、今回の巡業では新たな巡り合いがあったと力説。「(北海道)旭川巡業の時に食べたジンギスカンが、本当においしかった。あれを食べに行くためだけに、個人的に、また旭川に行きたいぐらい。お店は『大黒屋』。おいしすぎて、2時間半、ずっと食べていた」。土俵内外が充実し、表情も自然と明るくなっていた。