幕下は西15枚目の竜虎(22=尾上)が伊藤を寄り倒して7戦全勝。内規により十両昇進を確実とし、昨年7月場所以来の再十両を果たす。

「幕下15枚目以内で全勝は十両に昇進」の内規ギリギリの地位で、その目標をクリアした。「まだ十両に戻れるとは思っていなかった。得した気分です」は本音だった。

新大関正代と同じ、熊本・宇土市出身で同じ道場に通っていた。元小結浜ノ嶋の尾上親方はおじにあたる。順調に番付を上げながら新十両場所は4勝11敗と大きく負け越した。その後も足首のけがなどで苦しみ、今場所も「信じられない、自分が優勝するなんて」という状態だった。

苦労した分、「気持ちが強くなった」という。「また体を大きくして十両でも優勝できるよう、稽古していきたい」と誓った。