スポーツ

村田兆治氏 金田正一氏は「『オレが育てた』と偉ぶらない人」

 どんな大物だろうと天才だろうと、人生の中では思い悩み苦しむことがあった。そんな時に光を照らし道を示してくれた恩師の思い出は、今も色鮮やかに心に刻まれている。野球解説者の村田兆治氏(65)が、そんな恩師へ感謝の言葉を綴る。

 * * *
 私が多大な影響を受けたのはカネさん(金田正一氏)ですね。プロ2年目の指宿キャンプに評論家として取材に来たカネさんが、ブルペンで投げている私の後ろに立ち、「お前、いいピッチャーになるぞ」と声を掛けてくれたんです。

 あの頃は「ドラ1でプロに入ったからには活躍したい」という気負いがあり、必死で練習をしていた。一方で、果たして自分がプロで通用するのかという不安も常にありました。

 そこに偉大な実績を残した大先輩からの一言。嬉しかったですね。カネさんに背中を押されたことで、不安が自信に変わりました。

 1973年、そのカネさんがロッテの監督に就任した。そこでは「準備の大切さ」を学ばせてもらいました。

 それは生活全般にわたるもので、朝の散歩に始まり、準備運動の大切さ、走ることの意味、食べることや睡眠の重要性……。お陰で、私は夏場になっても疲れが溜まらず、まるで高校時代に戻ったみたいに体が軽い状態でプレーできました。

 カネさんは力で押さえつけるということをしません。監督としての退場が多いので暴君のように誤解されていますが、あくまでも選手の自主性を大切にしていました。それにすべて本音で裏表がなく、自分で範を示してくれる人でもあった。

 当時は今の巨人の高橋由伸監督と同じ40歳の青年監督で、選手と一緒に汗をかいていましたね。その生き様には大きく影響された。私が引退するまで先発・完投にこだわったのも、カネさんの影響です。

関連記事

トピックス

映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
日本初となる薬局で買える大正製薬の内臓脂肪減少薬「アライ」
日本上陸の内臓脂肪減少薬「アライ」 脂肪分解酵素の働きを抑制、摂取した脂肪の約25%が体内に吸収されず、代わりに体内の脂肪を消費
週刊ポスト
専修大サッカー部を辞任していた源平監督(アフロスポーツ)
《「障害者かと思った」と暴言か》専修大サッカー部監督がパワハラ・経理不正疑惑で辞任していた 大学は「警察に相談している」と回答
NEWSポストセブン
日本人パートナーがフランスの有名雑誌『Le Point』で悲痛な告白(写真/アフロ)
【300億円の財産はどうなるのか】アラン・ドロンのお家騒動「子供たちが日本人パートナーを告発」「子供たちは“仲間割れ”」のカオス状態 仏国民は高い関心
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
日本製鉄によるUSスチールの買収計画
【日本製鉄のUSスチール買収問題】バイデンもトランプも否定的だが「選挙中の発言に一喜一憂すべきではない」元経産官僚が読み解く
NEWSポストセブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン