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ライトアップで夜空に浮かぶ姫路城。照明設備を入れ替え、LED化される=姫路市駅前町
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ライトアップで夜空に浮かぶ姫路城。照明設備を入れ替え、LED化される=姫路市駅前町
シロトピア記念公園南に設置された投光器は手前の樹木を照射している(姫路城管理事務所提供)
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シロトピア記念公園南に設置された投光器は手前の樹木を照射している(姫路城管理事務所提供)
大天守の北西に設置されている投光器。故障で一部しか光が放たれていない(姫路城管理事務所提供)
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大天守の北西に設置されている投光器。故障で一部しか光が放たれていない(姫路城管理事務所提供)

 世界文化遺産・国宝姫路城について、姫路市は2022年度、大天守をライトアップする設備を更新し、全面発光ダイオード(LED)化する。設備の故障や老朽化が目立ち、機材を一新して省電力化にもつなげる。新たなライトアップのデザインを世界的な照明デザイナー石井幹子さんに依頼。遺産登録から30年を迎える23年度までに、白壁の美しさを際立たせる演出を施す。

 同市の城管理事務所によると、現在の照明設備は1992年度に設置され、93年4月にライトアップが始まった。日没から翌日午前0時まで、城内や周辺計26カ所の投光器から白い光が放たれ、夜空に白亜の大天守が浮かび上がる。デザインは石井さんが手掛けた。

 整備から30年近くがたち、一部の機材で正常に発光しないなど老朽化が進行。成長した樹木によって天守群への光が遮られ、照射する位置が徐々にずれるなどし、「世界に誇る城郭を光で立体的に表現する」とした本来のデザインを再現できなくなっていた。

 市は機材の入れ替えを決め、石井さんに再びデザインを依頼。3月末までに詳細が示されるという。LED化で光の色を切り替えるなど多彩な演出も可能となるが、同事務所の春井浩和所長は「城が最も映える白を基調にしたデザインになるだろう」と推測する。

 LED化により消費電力は現在の半分以下になると見込まれ、費用の削減が期待される。市は環境面に配慮し、再生可能エネルギーに由来する電気の使用も視野に入れる。

 工事に伴い、23年2~3月ごろにはライトアップの中止を予定する。春井所長は「白壁の美しさがより際立つ演出になる。姫路城のファンには新しい姿を楽しみにしてほしい」と話す。

 市は22年度当初予算案に関連費用を計上。23年度には石垣や土塀を照らす設備もLED化する方針で、工事費は2年間で計約3億円を見込む。(田中宏樹)

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