兵庫県知事選
6月15日告示 7月2日投開票
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井戸敏三氏
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当選確実の報を受け万歳する井戸敏三氏=2日午後8時6分、神戸市中央区三宮町2(撮影・大山伸一郎)
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当選確実の報を受け万歳する井戸敏三氏=2日午後8時6分、神戸市中央区三宮町2(撮影・大山伸一郎)
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 任期満了に伴う兵庫県知事選は2日投開票され、無所属現職の井戸敏三氏(71)が、兵庫県政史上で最多となる5選を果たした。井戸氏は自民、民進、公明、社民4党の県組織から支援を受け、各党の県議を中心とした組織戦を展開。多選の弊害を前面に訴え、現職批判票の受け皿となった無所属新人のコラムニスト、勝谷誠彦(まさひこ)氏(56)の追い上げをかわした。

 投票率は40・86%。参院選と同日実施だった前回2013年(53・47%)を12・61ポイント下回ったが、知事選単独だった09年(36・02%)や05年(33・33%)を大幅に上回った。40%を超えるのは、参院選との同日選を除き、1982年以来35年ぶり。27年ぶりの4人による争いや、テレビで知名度のある勝谷氏の参戦で、有権者の関心が高まったとみられる。

 一方で、多選の是非や「県政の継続か刷新か」が大きな焦点となり、深刻な人口流出や加速する少子高齢化など、県政課題を巡る論戦は深まらなかった。

 井戸氏はこれまでの選挙と同様、各政党相乗りの組織戦により、告示前は盤石とみられていた。告示後は対立候補から予想を上回る多選批判にさらされたが、行革など4期16年の実績と、人口減少に歯止めをかけるため4期目に着手した「地域創生」の継続性などを強調。地域の疲弊が指摘される中、安定した行政手腕を求める声に支えられた。

 勝谷氏は選挙経験の豊富なスタッフを擁し、目を引くビラやインターネットで精力的に情報を発信。終盤は有権者の約6割が集まる神戸・阪神間に狙いを絞ったが、多選批判のほかに政策面で現職との大きな違いを打ち出せず、届かなかった。

 無所属新人の津川知久(ともひさ)氏(66)=共産党推薦=は現県政への批判と併せ、安倍政権との対決姿勢もアピール。著名な学者らの支援も得たが、共産推薦の候補が井戸氏に敗れた過去3回の雪辱はならなかった。

 無所属新人の中川暢三(ちょうぞう)氏(61)は、加西市長や大阪市北区長などを務めた経験を踏まえ、行政の効率化を掲げたが伸びなかった。

(黒田勝俊)

 井戸 敏三氏(いど・としぞう) 1945年8月、兵庫県新宮町(現たつの市)生まれ。68年に東大法学部を卒業し、旧自治省(現総務省)入省。同省大臣官房審議官から、96年に同県副知事に就任。貝原俊民前知事の任期途中の辞職に伴う2001年の知事選で、初当選した。関西広域連合長や全国知事会副会長、日本専門医機構理事などを務める。神戸市中央区在住。71歳。

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