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武田薬品、湘南研究所で事業開始 創薬研究承継の新会社

経済 | 神奈川新聞 | 2017年7月12日(水) 02:00

創薬支援を手掛ける新会社アクセリードが入る武田薬品工業の湘南研究所=藤沢市(同社提供)
創薬支援を手掛ける新会社アクセリードが入る武田薬品工業の湘南研究所=藤沢市(同社提供)

 製薬国内最大手の武田薬品工業(大阪市)の創薬研究部門から一部事業を承継した新会社が、武田の国内最大の研究施設「湘南研究所」(藤沢市)を拠点に今月から、事業を開始した。新会社は武田が100%出資した「アクセリード ドラッグディスカバリーパートナーズ」。国内外の研究機関や企業などの依頼も広く引き受ける。創薬の基礎研究と応用研究の橋渡し役を担い、武田によると、同様のビジネスモデルは国内製薬業界で初という。

 武田は昨夏から国際競争力向上などの観点から組織再編に着手し、重点疾患領域とするオンコロジー(がん)・消化器系疾患・中枢神経系疾患の3分野とワクチンに経営資源の集中を進める。アクセリード設立も再編の一環で、創薬研究部門の一部を本体から切り離す格好で今春、準備会社を立ち上げていた。同研究所から約250人がアクセリードに転籍、今月1日から事業をスタートした。

 アクセリードは、武田が培ってきた創薬のノウハウや最先端の研究設備を活用。新薬につながる成分の候補を探し出したり、薬としての効果や安全性を確かめたりするといった研究を担い、創薬の基礎研究から応用研究につながるよう橋渡しする。

 サービスの提供にあたっては武田の研究を今後も支える一方、国内外の製薬企業やバイオベンチャーといったライフサイエンスに関わるさまざまな組織・企業の依頼にも対応する。内外の連係を通じて「アンメット・メディカル・ニーズ」と呼ばれる治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズにも貢献できる可能性があるという。

 武田の同研究所内の幹部を経てアクセリード社長に就任した池浦義典氏は「われわれのビジョンは受託研究の枠にとらわれず、各顧客の独自のニーズを満たす最適な解決方法を提供すること。創薬やヘルスケアにおける新たなアプローチの創出に挑戦したい」と説明している。

 
 

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