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ラグビーW杯回顧 JAPANの足跡

第6回(2007年)◆カナダと劇的ドロー

日本、2チーム制でも勝てず

 ラグビーの第6回ワールドカップ(W杯)は2007年秋、フランスを中心に開催された。特に南仏で人気が高く、全試合でほぼ満員。当時としては最多の約225万人の観客を集めた。

 日本はW杯前年の06年、フランス出身のジャンピエール・エリサルド・ヘッドコーチ(HC)が無断で仏チームの役職に就いたとして解任。急きょ元ニュージーランド(NZ)代表の英雄ジョン・カーワン氏が後任となった。正式にHCに就任したのは07年1月。短期間での準備を余儀なくされた。

 その中でカーワンHCはチームをよくまとめた。第2戦のフィジーと最終戦のカナダを標的として2勝を目標に設定。初戦のオーストラリア戦に控え組を出し、フィジー戦はメンバーを全員入れ替えて主力組を出す「2チーム制」で臨んだ。

 豪州戦は大敗。フィジー戦は大接戦となったが、4点差で惜敗した。ウェールズには完敗。最後のカナダ戦は終了間際のCTB平のトライと大西のゴールで引き分け。勝利には届かなかったが、W杯での連敗は13でストップ。カーワンHCは手腕を評価され、次回W杯まで続投することになった。

波乱続きの中、南アがV2

 大会は波乱が続いた。開幕戦でホスト国のフランスがアルゼンチンに苦杯。フィジーはウェールズを破って8強入りした。NZは準々決勝でフランスに屈して過去最低の成績。その中で堅守の南アフリカが勝ち進み、双方ノートライの接戦となったイングランドとの決勝は15-6。第3回大会以来、2度目の優勝を果たした。(2019年7月2日配信)

◆特設◆Rugby World Cup 2019

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