元教授、二審も有罪 三重大病院汚職―名古屋高裁

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名古屋高裁=名古屋市中区

 三重大病院の薬剤・医療機器納入を巡る汚職事件で、第三者供賄などの罪に問われた臨床麻酔部元教授、亀井政孝被告(57)の控訴審判決が23日、名古屋高裁であった。杉山慎治裁判長は、懲役2年6月、執行猶予4年などとした一審津地裁判決を支持し、弁護側の控訴を棄却した。

三重大病院元教授に有罪 薬剤発注など巡る汚職―津地裁

 杉山裁判長は「製薬会社による三重大への寄付と(薬剤の)処方量の増加との間に対価性が認められることは明らかだ」などと指摘。一審判決に事実誤認はないとし、一部無罪とする弁護側の主張を退けた。
 被告側弁護士は判決後、報道陣の取材に「疑問の多い判決だった。上告についてはこれから検討する」と話した。
 一、二審判決によると、亀井被告は2018年、小野薬品工業(大阪)の薬剤使用量を増やす見返りに、三重大に200万円寄付させ、19年にも日本光電工業(東京)に製品納入で便宜を図る謝礼で、同被告が代表理事を務める一般社団法人に200万円を提供させた。19~20年には診療報酬計約82万円をだまし取った。

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