現地時間12日、ニュージーランドで開催されていたテニス「ASBクラシック」で米出身セリーナ・ウィリアムズ選手(38)が5連敗の記録をストップ、産後初となる優勝を飾った。獲得した賞金は、豪森林火災の救援基金に寄付するという。


米出身のセリーナ・ウィリアムズ選手が、ニュージーランドのオークランドで開催されていた「ASBクラシック」で、同じく米出身のジェシカ・ペグラ選手を6-3、6-4で下し、2017年9月の出産以来初となる優勝を遂げた。優勝が決まった瞬間、セリーナは両腕を高く天に突き上げ雄叫びをあげ、勝利の喜びを全身で表現した。

セリーナは2017年1月、妊娠8週であることを隠して全豪オープンに出場し優勝を果たした。同年9月に無事長女アレクシス・オリンピアちゃんを出産すると、そのわずか5か月後にコートに復帰、次々と大きな大会へ出場しては度々決勝まで勝ち進んだ。しかし毎回惜しくもあと一歩のところで優勝を逃し、悔しい思いを重ねてきていた。2018年のウィンブルドン大会では、決勝で敗れたセリーナの試合終了後のスピーチにロイヤルボックスから声援を送っていた親友メーガン妃が涙する場面もあった。


そんな苦しい時期を経て悲願の優勝を果たしたセリーナは試合終了後、ペグラ選手と握手を交わしたのち、安堵からか思わず「やっとだわ」とつぶやいたそうで、

「良い気分です。ここに来るまで長かったので。この瞬間を2年間待ち望んでいたんです。ホッとしているのが顔に出ているんじゃないかしら」

と『CNN』に本音を明かした。またセリーナがのちにコートで愛娘アレクシス・オリンピアちゃんを抱っこし、笑顔でトロフィーを空に掲げる場面も見られた。夫で「レディット(Reddit)」の共同創業者アレクシス・オハニアンさんもInstagramに妻と娘のツーショットや家族ショットを投稿し、

「新たな10年のなんと素晴らしい幕開けだろう。
セリーナ、僕達は君のことを心から誇りに思っているよ。」

と妻を称えた。

セリーナはやるべきことをきちんとやり遂げられていない、あるいは全てをきちんとやっても思うようにいかない時こそ「誰よりも一番に自分を応援してあげるべき」とスランプに陥った際の心構えを明かすとともに、間もなく開幕する全豪オープンに向けて「(今日の勝利は)次のゴールへのステップにすぎない」と謙虚に語るのであった。

なおセリーナはこの日獲得した賞金4万3000ドル(約470万円)を全額、豪森林火災の救援基金に寄付することを発表している。

画像は『ASB Classic 2020年1月12日付Instagram「2020 #ASBCLASSIC WOMENS SINGLES CHAMPION!!!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)