若い女性を中心に広がる歴史ブーム、そんな中、歴史を舞台にした楽曲を歌い活躍する「歴者アーティスト」、*さくらゆき*をご存じだろうか。*さくらゆき*は小栗さくらと遠野ゆきの女性ボーカルユニット。
まず、二人に「一番好きな歴史上の人物は?」と質問すると、「魅力的な人物がたくさんいるんで…」と悩みながらも、遠野は近江国(滋賀県)の戦国大名で来年の大河ドラマの主人公お江与の父親である浅井長政と答えてくれた。あまり多くはないこの人物の関連書籍を読み漁っているという。
10月16日に発売される新曲『関ヶ原』は10月16日、17日に開催される「関ヶ原合戦410年祭」の公式テーマソング。もちろん当日には彼女たちも参加。新曲も披露される予定だ。
同曲以外にも、石田三成と大谷吉継の関ヶ原の戦い前のエピソードをイメージして作った『夢陽炎』(作詞 遠野)、真田家の家紋「結び雁金」をテーマとして、真田信之・幸村兄弟の幼少期をイメージした『雁金の空』(作詞・作曲 小栗)。
また、昨年8月に*さくらゆき*のファーストシングルとして発売された「雷霆の龍」は戦国武将・直江兼続のイメージソング。関ヶ原の合戦から大坂の陣頃の兼続が苦難を乗り越えていく様子をイメージしたもの。ちなみに、NHK大河ドラマで『天地人』(2009年)が放送される情報が出る前に、すでにこの曲の構想は考えていたとか。大河ドラマが始まる以前は一般的には知名度が決して高い人物ではなかった直江兼続に注目したあたり、彼女たちの“歴史好き”がうかがえる。
「京都や会津ではまだ歌ってないので、ぜひ歌ってみたいです。また宇喜多秀家や本能寺の変の歌もつくりたい」と目標を語ってくれた二人。彼女たちの歌をきっかけに歴史の面白さを知る新しい歴史ファンも増えていくかもしれない。そして、生粋の歴史ファンには、ぜひ歌詞のひとつひとつの言葉を深く味わい楽しむこともできる*さくらゆき*の歌を聞きながら、史跡を歩き、歴史上の人物に思いを馳せる、そんな楽しみ方を、オススメしたい。