「帝京グループ」創業一族のお家騒動 「学園」理事長の兄と「大学」トップの弟の間に生じた軋轢

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イエスマンばかり

 荘八氏率いる帝京学園は帝京中学、帝京高校などを運営する一方、帝京グループの実権を握るのは実弟の「帝京大学」学長兼理事長の冲永佳史(よしひと)氏。それゆえ、兄弟間の軋轢が窺い知れる文書でもある。荘八氏に訊くと、

「帝京学園は債務超過状態で、なおかつ経常収支の赤字が3年以上続いています。文科省からは改善策について問われたのですが、これは帝京大学から押し付けられた債務なので帳消しを求めていくと説明しました。総資産5850億円の帝京大学は日大に次いで私大の総資産ランキング2位。超リッチな帝京大学が総資産100億円程度の帝京学園の経営を逼迫させているにもかかわらず、弟夫婦は私の声に一切耳を傾けないのです」

 帝京学園をはじめとする各学校法人の理事らは佳史氏のイエスマンばかりで、独裁体制に異議を唱える者は皆無だという。血は水よりも濃いと言うが、その分、教育上よろしくない骨肉の争いも長く激しくなりそうである。

週刊新潮」2019年11月21日号「MONEY」欄の有料版では、帝京グループの実情と冲永一族に生じた軋轢の原因を詳報する。

週刊新潮 2019年11月21日号掲載

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